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ソーシャルデザイン工学専攻とは?

ソーシャルデザイン工学専攻は、核となる専門分野の高度な専門知識・技術を教授するとともに、先端的情報技術を基盤とした高いレベルの異分野複合融合教育に取り組み、Society5.0を支え発展させる「高度ハイブリッド型人材」の養成を目指します。

アドミッションポリシー(入学者受け入れの基本方針)

高知高専専攻科では、高等専門学校における教育の基礎の上に、より高度な専門学術を教授する。また、教養教育及び実践的教育を通じて、幅広い教養と優れた人格を備えた広く産業の発展に寄与することのできる自立した技術者の養成を行う。本専攻科入学者として、以下に示す人材を求めている。

専門の基礎知識とコミュニケーション能力を有し、さらに高度な専門知識を学びたい人
課題に対して主体的に物事に取り組み、解決しようとする意欲のある人
技術を生かして地域や社会に貢献したい人
他者と協働しながら物事に取り組める人

ディプロマポリシー(修了認定の方針)

高知高専専攻科の養成する人材像は以下のとおりである。学則で定める修了要件を満たすとともに、以下に示すような知識及び能力を備えた者に対して修了を認定する。

(養成する人材像)

本科で学修した工学(融合複合)分野の知識・技術をさらに深めながら、地域・産業あるいは世界が抱える諸課題に対して、最先端の情報技術を連携させた技術システム・社会システムを創造・デザインして解決に貢献できる人材
情報・環境・公共の安全等に対応できる高い倫理観をもち、国際的な視点に立って判断のできる人材
複数の分野の知識の新たな組合せを活用することで、それまでに個別の分野の知識では解決が困難であった最先端の課題に取り組むことができ、地域や産業の即戦力として幅広く活躍できる人材

ソーシャルデザイン工学専攻のカリキュラム

カリキュラムの6つの特色

ソーシャルデザイン工学専攻のカリキュラムでは、6つの学位取得区分のうち出願時に選択した専攻の区分の学位取得を目指しながら、先端的情報技術の基礎や異なる専門分野の知識・技術を修得することができます。

①先端的情報技術の基礎を修得(2年間で4つの必修科目)

1年前期 1年後期 2年前期 2年後期
応用数理科学Ⅰ 応用数理科学Ⅱ データサイエンス 情報システム論

②6つの学位取得区分に応じた専門科目と専門間連携科目

学士の学位取得区分 専門科目の例
電気電子工学 電気電子回路工学、電気電子計測、応用通信工学
機械工学 伝熱工学、ロボット生産加工学、流体力学
情報工学 シミュレーション工学、情報セキュリティ特論、ネットワークセキュリティ特論
土木工学 水環境工学特論、振動防災工学、地盤防災特論
建築学 建築設計演習、建築意匠論、建築材料学特論
応用化学 有機金属化学、量子化学、化学工学特論
電気電子・機械連携科目 : ロボティクスシステム制御工学,応用情報システム
機械・土木・建築連携科目: ロボティクス・構造物解析,流体力学,振動防災工学
土木・建築連携科目   : 建設材料学特論,建設計画学,地盤防災特論

③複数の専門科目の知識や技術を修得

1年次 学位取得分野と異なる専門分野の概論科目を履修
電気電子工学概論 機械工学概論 土木工学・建築学概論 応用化学概論
2年次 システム工学実験Ⅱ(前期)で1年次に履修した概論科目の専門実験を実施
電気電子工学分野 機械工学分野 土木工学・建築学分野 応用化学分野

④異なる専門分野の学生グループが協働して地域の課題解決に取り組む

2年前期 専門共通選択科目
プロジェクトデザイン工学演習

⑤地域・産業・世界を知り、それぞれの実習や課題の解決に取り組む

履修年次 科目名 単位 実働日数
1年 インターンシップ(国内) 2 8日以上
1年 海外インターンシップ 3 12日以上
2年 長期インターンシップ 4 15日以上

※海外インターンシップ実績
 令和4年度 韓国永進専門大学(1名)
 令和5年度 台湾国立聯合大学(3名)

⑥複数教員指導体制のもと、特別研究に取り組む

特別研究(1年次) 4単位
特別研究(2年次) 10単位

JABEEについて(専攻の区分:土木工学)

ソーシャルデザイン工学専攻(専攻の区分:土木工学)開講の授業科目は、JABEE対応教育プログラム「建設工学」の一部となっています。JABEE対応教育プログラムの修了要件は次のとおりです。

ソーシャルデザイン工学科(まちづくり・防災コース)を卒業していること
他の高等教育機関等から専攻科入学の場合は、高知高専ソーシャルデザイン工学科(まちづくり・防災コース)卒業に相当すると認定されること
ソーシャルデザイン工学専攻(専攻の区分:土木工学)を修了していること
学士(工学)の学位(大学改革支援・学位授与機構による)を取得していること

学士の学位取得について

高等専門学校卒業生で一定の要件を満たした場合、大学改革支援・学位授与機構の審査により学士の学位を取得することができます。
 その要件とは、大学改革支援・学位授与機構の認定を受けた高等専門学校の専攻科で2年以上にわたって62単位以上を修得し、大学と同等の基準にあると認められることです。本校の専攻科は、次の6分野について大学改革支援・学位授与機構の認定を受けていますので、専攻科修了時には選択した分野の学士の学位を取得する途が開かれています。

電気電子工学 機械工学 情報工学 土木工学 建築学 応用化学

修了後の進路について

〇就職実績

 ㈱インフォセック ㈱大林組 極東興和㈱ ㈱建匠 高知市 国土交通省 星光PMC㈱  第一工業製薬㈱ 大日精化工業㈱ 太陽㈱ ㈱トヨタシステムズ ㈱ハイドロシステム開発

〇進学実績

 北海道大学大学院 東北大学大学院

〇修了生の声

令和5年度修了(情報工学)

 本科で学んだ情報工学以外のことも学び、納得できる進路を見つけるために専攻科に進学しました。実際に、情報工学をさらに深く学ぶと同時に他分野の勉強をすることで様々な世界を知ることができ、納得できる就職先を選択することができました。専攻科に進学される方は勉強以外であってもしたいことをすることがおすすめです。授業以外の時間を好きなように過ごすことで何か意味のある学生生活になるのではないかと思います。

令和5年度修了(建築学)

 入学当初から建築を学びたいと思っていた私ですが、その思いは7年間変わらず、本科3年次では「まちづくり・防災コース」、専攻科では「建築学分野」の進路を選択しました。専攻科に進もうと決めた理由は、二級建築士の資格勉強に集中できること、国立大学に進み学士の学位を取得するよりも学費が安く抑えられること、本科5年生での研究テーマを続けられることのメリットがあるからでした。そして、専攻科で二級建築士の資格を取得でき、3年間行った研究活動がきっかけで自分がしたい仕事を見つけスムーズに就職活動を終えることができました。

令和5年度修了(応用化学)

 私が専攻科に進学して得られたことは「経験値」です。二年間で、年数回の学会発表だけでなく、論文投稿や他大学でのインターンシップなどあらゆることに挑戦し、様々な経験を積むことが出来ました。人数が少ないからこそ様々なチャンスが与えられることが専攻科の魅力でもあると考えます。専攻科への進学を考えている方は、短い時間を有意義に使うために、二年間自分がどう過ごしたいか、二年後にどうなりたいかを明確にしておくと良いと思います。