学生の就職活動

学生の就職活動

 晴れて高専に入学! 既に5年後の目標が定まっている学生もいますが,大多数は「就職するか?進学するか?」まだまだ決まっていません。低学年のあいだは将来の目標をどのように定めるのか?を,キャリア教育を通して学んでいきます。5年後の未来では,どのような技術が発達して,どのような人材が社会から求められているのか。どんな社会情勢にも対応できるように,様々なことを学習していきます。

 

低学年次でのキャリア支援の例

1年次:先輩の活躍しているフィールド,卒業後の進路
2年次:コミュニケーション,社会常識
3年次:進路ガイダンス,社会人のマナー,地元企業見学

 これらに加えて,担任の先生と面談をしながら自分の進みたい道を明確にしていきます。このような活動を行いながら,3年次の中旬には「就職するか,進学するか」がほぼ定まってきます。進学はこちらへ
 

 しかし,興味のある業界(製造関連,建設関連,エネルギー関連,通信関連など),職種(生産技術,品質管理,設計,サービスなど)はある程度定まっていても,具体的な就職先を絞り込むにはもう少し時間が必要です。

 4年生になると,4月当初から夏季休業中に行われる企業での校外実習(インターンシップ)の募集が始まります。校外実習の期間は1~2週間。県内外を問わず,多くの企業や地方自治体,大学から募集があります。本校の単位としても認定されるため,実習先で実習態度や取り組み等を評価されます。

 実習先は興味のある業界や職種で選ぶのも良いですし,先輩方の報告書を参考にしても良いでしょう。迷ったら担任の先生がアドバイスしてくれますよ。
 

 就職したい企業に行くのも良いですし,逆に自分が知らない業界に飛び込んでみるのもひとつの手です。校外実習中はお世話になっている担当者の話をしっかり聞くことはもとより,積極的に他高専の4年生や大学生,機会があれば高専の卒業生の話も聞いて,自分の将来の参考にしていきます。特に高専の卒業生の話は,実習先のことだけでなく社会人の先輩の考えを聞くことができる貴重な体験になります。

 夏季休業開けにはクラス内で校外実習報告会が開催されます。クラスメイトがどのような企業でどのような体験をしてきたか,しっかり話を聞いて自分の進路の参考にしていきます。

 また夏休み前後から,就職試験の筆記試験に良く用いられるSPI(総合適性検査)対策講座が就職希望者を対象に行われ,夏休み明けの10月には保護者会(三者面談)で進路についての相談を受けています。

 年が明けると少しずつ企業から求人票が届き始め,後学期中間試験終了後には約150社が本校体育館に集まっての進路研究セミナー,それとは別に県内企業の会社案内,そして就職試験のための集団面接練習,春休み中には5年生になったら速やかに活動が始められるように保護者面談を行っています。4年生のうちに,自己分析をして自分はどのような考え方を持っているかを正確に把握しておきましょう。

  

 しかし,受験する企業を絞るのは簡単な作業ではありません。仕事の内容をしっかりと把握せずになんとなくネームバリューだけで選んでしまうと,早期の離職に繋がってしまうことが多いです。企業のホームページや学校に届けられるパンフレット,OBがいればその方々の話,もちろん先生方の話も参考にしながら,本当に自分のやりたいことと企業が求めている人材がマッチしているかを十分に理解する必要があります。

 5年生になるといよいよ就職活動の本番です。まずはどの企業に対しても履歴書・自己紹介書を書かなければなりません。履歴書の書式は企業から指定されることが多いですが,特に指定のない場合は学校が準備した履歴書様式を使用します。履歴書に記載する内容は,

  • 受験する企業を志望する理由
  • 自己ピーアール
  • 在学中に力を注いだこと(得意科目,趣味・特技,クラブ活動・社会活動,その他特記事項(表彰)

の他に,企業によっては,

  • あなたにとって仕事とはなんですか?
  • あなたが弊社でチャレンジしたいことはなんですか?
  • あなたが今まで一番大変だと思ったことはなんですか?

など,様々なことが問われます。しっかりと自分自身を振り返って相手に伝わるように記述しなければなりません。もちろん1回で完璧なものは作成できません。何度も何度も担任の先生などに添削してもらって,より良いものを作成して下さい。

 履歴書など必要書類の提出が終わったら次は面接です。せっかく履歴書に立派なことを書いても,面接で相手に「言葉」で伝わなければ何の意味もありません。これも先生との面接練習を繰り返して,色々な表現方法を学んで下さい。

最終更新日
2019/03/01 12:32